八雲紫考察

現在、東方二次創作で八雲紫の過去の話を書いているが、紫の存在に付いて随分と長い考察メモを書いたので投稿しておこう。各人色々と考え方はあるだろうけど、自分の考え方ということでよしなに。

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おそらくだけど、紫は荼枳尼天《だきにてん》だと思われる。九尾狐の藍を使役してる辺りで思い付いた。また、藍のスペルカードにも荼枳尼天を召喚するものがある。(式神「憑依荼吉尼天」)

名前の方は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)か、古事記にある日本最古の和歌「八雲立つ」でしょうね。紫の方は可視光のスペクトルであるとZUNが言及してる。八雲一家の紫・藍・橙はスペクトルの並び順。
名前のモチーフは小泉八雲が有力だと自分は思っている。秘封倶楽部のマエリベリー・ハーンと紫は、境界の能力で共通している辺りなどは関与を匂わせる。名前の部分でも小泉八雲で類似するので、この辺りは確定かなと。

荼枳尼天は日本では稲荷神社の主神として扱われている。狐を神の使いとして現れる豊穣の女神。
荼枳尼天は扱いが難しい神様で、一旦祀ったら死ぬまで信仰を維持してないと祟り殺されるという。武家では盛んに信仰されてたということで、平清盛も信仰していたらしい。
江戸ぐらいに下ると荼枳尼天はどんなものも分け隔てなく加護を与えてくれる神様で、博徒や遊女などにも信仰された。
また、性愛の神様とされる一面もあり、立川流という怪しげな密教分派のSEX宗教でご本尊として信仰されていた。

荼枳尼天だとすると閻魔の四季映姫とは部下と上司の関係。閻魔大王は荼枳尼天を死者の魂を迎える鬼として使っている。紫が映姫を苦手としてるのは、この辺りが理由なんじゃないかと思う。
多分、紫は元々、是非曲直庁で働いてたなり、何らかの形で地獄とは関与していたのだと思う。

また、荼枳尼天は神仏混淆で天照大御神にあたる大黒天に調伏された。だとすると、紫は高天原を知っている。根に持って高天原や天照を恨んでいる可能性は高い。
幻想郷などという現世と隔離された空間を作ったのは、現世の神々に対する当て付けと考える。

紫が荼枳尼天だとすると、ヒンドゥー教の鬼女なので、紫はインダス文明の頃から生きてる。出身地もインド(天竺)だろう。紀元前1500年ごろにヒンドゥー教が成立。ヒンドゥー教はインドの民間伝承を集めた宗教。その頃に生まれたダーキニーだとすると、おそらく紫の年齢は3500歳から4000歳ぐらい。
年齢が億を超えている八意永琳や蓬莱山輝夜の蓬莱人二人は論外として、天孫降臨の頃の八坂神奈子や洩矢諏訪子(約180万歳ぐらい)にも負けてる。因幡てゐは大国主と同年代なのでさらに年上。紫は幻想郷では若い方じゃないか?まぁ、神話の住人と比べるのが無粋だが。そもそもヒンドゥー教でのダーキニーの年齢は調べても分からないので不詳とするのが正しい。

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※備考
天孫降臨は日本書記の記述で約180万年。

”神武天皇述懐による経過年
『日本書紀』巻3神武紀によると磐余彦(後の神武天皇)が、日向国の高千穂宮にいた45歳の 太歳が甲寅の歳に、兄弟や皇子に、天祖降跡以来、一百七十九万二千四百七十餘?(179万2470余年[3])が経ったと述べたという。”
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E5%AD%AB%E9%99%8D%E8%87%A8

因幡の白兎は天孫降臨の更に昔の話。因幡てゐはあの見た目で幻想郷で年齢が分かるなかでは最高齢に近い。約200万歳ぐらいは行くのではないかと。
神話の話なので架空の話である。現実の天皇の在位年数から推察した考え方もある。
http://blogs.yahoo.co.jp/hinafkinn/18256675.html
上記のブログでは大国主は西暦122年頃の天皇としている。
だとすると、てゐは1900歳ぐらい。八坂神奈子、洩矢諏訪子もそれより若くなる。

えーりん、輝夜に関してはZUNが酔っ払って話した内容とはいえ、億以上なのはほぼ公式。竹取物語の人物なので1300歳プラスα程度とする事も可能ではあるが。
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あくまで自分の考察だけど、荼枳尼天が野干(化け狐)に乗って現れるのは中国からの伝承らしい。インドではダーキニーはジャッカルを連れているとされている。紫がインドから日本に旅をしている時、中国で藍に会ったのだろう。

中国で九尾狐というと、殷王朝の妲己。殷の滅亡は紀元前1046年。もし、藍が妲己だとすると、藍は3000歳前後。紫より年上ってのは考えにくい。
しかし、性格的に藍が妲己なのかなーってのは悩ましいところなんだけど。藍が妲己だとすると、紫の従者に甘んじる事はなさそう。自分が書いてる小説では、藍は妲己の娘って設定で書いている。
日本では九尾狐というと玉藻前《たまものまえ》。鳥羽上皇を呪い殺そうとしてた所を、安倍晴明の子孫に見つかって退治された。自分設定だとこれは、藍がやんちゃしたところをフルボッコにされたのだと思う。玉藻の前の時の九尾狐が藍だとすると、1155年の話なので、藍は850歳程度。
紫の技は式神や結界など陰陽道に通じるものが多い。紫は安倍晴明の陰陽道を勉強したんじゃないかな? もしくは、そのまま安倍晴明をモチーフとしている可能性も高い。

橙は第一次月面戦争の生き残りじゃないかな?と考えている。マヨヒガはその頃、紫が月に攻め込む為の妖怪たちを集めていた跡地。橙は跡地に一人残されていたところを藍に拾われたのではないかなと。
これは年齢が計りにくいけど、藍よりは絶対年下だなと思う。50?100歳ぐらいじゃないかなーと。

また、紫の考察で遊ぶならば、秘封倶楽部のメリーと紫の関係は一番おもしろいポイントなんじゃないかと思う。
境界と関連した能力。名前が小泉八雲で共通している。何らかの関係は間違いなくあると思う。
東方のSTGの世界と秘封倶楽部の世界は微妙に時間軸はズレているらしい。外の世界にも博麗神社があり、幻想郷の博麗神社と繋がっているという話もある。
この関連性を活かして話を広げるのが二次創作の面白さ。メリーが紫に成るまでを書いたり、博麗神社成立との関与を組み立てたりをするのは二次創作者それぞれの解釈なんじゃないかと思う。

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以上。

紫?幽々子の二次創作を書いてるんだけど、二月間ぐらい掛かってる。仕事が割と忙しい。一日、一時間ぐらいしか絵を描いたり、小説書いたりする時間がない。今月からまた職場が変わりそう。来月辺りには投稿できるようにしたいなぁ。

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